ブログ
  • その他
  • ニュース
  • ノウハウ
2024.02.06 

加藤 公一レオ

これだけは把握せよ!D2C(ネット通販)における7つの「基本管理指標」
貧乏D2C(ネット通販)は「基本管理指標」を把握していない
売れるネット広告社 代表取締役社長 CEOの加藤公一レオです。

あなたは、自社の「CPO」や「年間購入単価(LTV)」「年間ROAS」といった数字を把握しているだろうか。

「把握していない」「何のことかわからない」という人は要注意。これらはD2C(ネット通販)で売上を最大化して大成功するために、絶対に押さえおく必要のある基本管理指標だからだ。

私はこれまでに、多くのD2C(ネット通販)会社にコンサルティングを行ってきた。その際、いつも基本管理指標を尋ねるようにしているが、自社にとって大事な指標を把握していない担当者があまりにも多いことに驚かされてきた。特に、うまくいっていない貧乏D2C(ネット通販)のほとんどが、自社の基本管理指標を正確に把握できていない。

優秀ではないマーケターは、ネット広告をやるときCPAまでの指標しか使わないが、D2C(ネット通販)で儲けるためには、前回のブログ『ネット広告をやる前に、儲かる仕組み「3高ルール」を徹底しよう』でお話した“儲かる仕組み”をつくるために、もっと高度で深い数字を見る必要がある。

なぜならD2C(ネット通販)とは、初回の申込みをきっかけとして、その後の引き上げ、クロスセルで中長期的に利益を出すビジネスモデルだからだ。莫大な利益を出すには、CTRやCVR、CPAといった新規獲得の数字のみに一喜一憂していてはダメで、そこから先の「どれだけ本商品の定期コース(サブスク)に引上がったのか」「1人の顧客が年間で何回購入してくれ、いくら使ってくれたのか」といった中長期的な数字、つまりは引上率や年間購入回数、年間購入単価(LTV)を見ていかなければならない。

“売れる”D2C(ネット通販)に仲間入りしたければ、これらの数字を含め、今からお伝えする「基本指標」をひとつ残らず正確に把握しよう。
D2C(ネット通販)の「基本管理指標」はこれだけ把握!
我々、売れるネット広告社が新規クライアントのコンサルティングに入る際、最初に確認するのが、この7つの「基本管理指標」である。
最初はとっつきにくいかもしれないが、とても重要なので一つひとつしっかりと確認してほしい。下にいけばいくほど、中長期的な視点での数字となり、ビジネスモデルの本質に近づいていく。

■CPA:Cost Per Action(投下コスト÷総レスポンス数)

CPAとは「Cost Per Action」の略で、ひとりのレスポンス獲得にかかったコストを指す。

■引上率(総購入者数÷総レスポンス数)

引上率とは、モニターやサンプルなどの見込客がどれだけ本商品の定期コース(サブスク)に引上がったのかを表す。

■CPO:Cost Per Order(投下コスト÷総購入者数)

CPOとは「Cost Per Order」の略。ひとりの本商品の定期コース(サブスク)にかかったコストを指す。

■購入単価(年商÷年間注文件数)

1回の購入での、顧客ひとりあたりの購入単価のこと。

■年間購入回数

1年間で顧客ひとりあたりの購入回数のこと。

■年間購入単価・LTV(年商÷顧客数)

1年間での、顧客ひとりあたりの購入単価のこと。
LTV(Life Time Value=顧客生涯価値)と呼ぶ場合もある。

■年間ROAS(年間購入単価÷CPO)

ROASとは、Return On Advertising Spendの略で、広告の費用対効果を表す指標。
“売れる”D2C(ネット通販)会社では、全員が「基本管理指標」を把握
もしあなたが自社の「基本管理指標」をすべて把握していないのであれば、今すぐに数値を把握しよう。

実際、“売れる”D2C(ネット通販)会社では、ネット事業の責任者はもちろんのこと、社長から新入社員まで、これらの数字を毎月把握しているし、もっと言えば暗記している。

売上を最大化するためには、全社員が自社で実施しているすべてのネット広告の効果を精度高く把握することが不可欠だ。そして、把握した広告の効果を次の施策にロジカルに反映し、最適化し続けてこそ、ネット広告の費用対効果が劇的に上がるのである。

当社でも、社員に対しクライアントのネット広告の効果を正確に把握させ、クライアントの成果にコミットさせることを仕組み化している。売上ではなくクライアントへの貢献度を人事評価のポイントとして、「クライアントの基本管理指標のビフォー・アフターを把握し、いかに最大化したか」が評価指標になるのだ。

クライアントのCPA、引上率、CPO、購入単価、年間購入回数、年間購入単価(LTV)、年間ROASおよび獲得件数を係数にして、それを個人評価に結びつけている。そうすることで、全社員がクライアントの目標を「自分事」として執着し、100%達成させるために命がけで行動し続けるカルチャーが生まれる。

「“売れる”D2C(ネット通販)」になるためには、全社員がネット広告の効果を示す指標となる“数字”に執着することが重要だ。そして、その“数字”を改善するために半永久的に「最適化」を繰り返すことで売上が最大化できるのだ。
特に重要なのは「CPO」「年間購入単価(LTV)」「年間ROAS」
D2C(ネット通販)における、基本管理指標のうち、特に重要なのが「CPO」と「年間購入単価(LTV)」。もっと言うと「年間ROAS」である。

ネット広告の世界では、長く「CPA至上主義」が続いてきたが、“儲かる仕組み”をつくり、ネット広告を最適化していくためには、「CPO」や「年間購入単価(LTV)」、「年間ROAS」といったより深い指標に執着しなければならない。

「CPO」、「年間購入単価(LTV)」、「年間ROAS」の各指標が意味するところは下記の通りである。


「CPO」=いかに広告で効率よく新規顧客を獲得できているか

「年間購入単価(LTV)」=獲得した新規顧客をいかに優良客化し、年間売上を稼げているか

「年間ROAS」=1年間の広告の費用対効果はどうなったのか


「CPA」と「CPO」の違いをきちんと理解していない人もいるが、「CPA」は無料モニターや500円モニターなど、1件のサンプル申込獲得にかかったコストのこと。それに対して、「CPO」は、1件の本商品の定期コース(サブスク)申込獲得にかかったコストのことである。

D2C(ネット通販)は、無料モニターや低価格モニターを入口として、本商品の定期コース(サブスク)に引き上げてなんぼのビジネスであるから、最終的には「CPA」より「CPO」が重要になってくるのだ。

それと同じくD2C(ネット通販)は、定期コース(サブスク)によって“見込客”を“固定客”化し、さらにクロスセルによって“優良客”化することで、莫大な利益が生まれるビジネスモデルだから、ひとりの顧客が年間でどれだけ買ってくれたかを示す「年間購入単価(LTV)」を見ることが重要である。

D2C(ネット通販)の「基本管理指標」は、言ってみれば企業の決算と同じ。企業の決算が1年ごとであるように、D2C(ネット通販)の広告の費用対効果(ROAS)も1年単位で見ていかないとビジネスの本質はわからない。

D2C(ネット通販)で儲けるためには、なるべく「CPO」を下げつつ「年間購入単価(LTV)」を上げていき、最終的には「CPOよりも年間購入単価(LTV)が高い」、という構造にするために、各指標の改善に向けてPDCAを回していくことが大切なのである。

特に私が強く訴えたいのは「年間購入単価(LTV)」の重要性だ。

「年間購入単価(LTV)」の最大化とはつまり、「1回申込んでくれたお客さまをいかにして100回買ってくれるお客さまにするか」である。それをベースに考えていけば、自然と売上が上がっていくし、広告の費用対効果も上がっていく。もっと言えば、「年間購入単価(LTV)」が上がらなければ、売上は上がらないし、広告の費用対効果も上がらない。

ユーザーがネット広告を見慣れたこともあり、最近はCPAが高騰する傾向にあるが、「年間購入単価(LTV)」が上がれば、入札単価が上がっても利益が出る構造になるし、経営も安定化する。「年間購入単価(LTV)」の重要性は、次回のブログで改めて詳しくお伝えするので、どうぞお楽しみに。

売れるネット広告社加藤公一レオ
株式会社 売れるネット広告社 (東証上場 証券コード9235)
​代表取締役社長CEO
★セミナー・イベントの案内はこちらから。
共催先の募集も行っておりますので興味ある方はお気軽にご連絡ください★