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マーケティング、ビジネスを成功に導く“逆張り”の視点

2024.05.21

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加藤 公一レオ

売れるネット広告社 代表取締役社長 CEOの加藤公一レオです。

今回はやや趣向を変えて、マーケティングおよびビジネス全般において「その他大勢」と差別化し、成功を手にするための“逆張り”の視点についてお話したい。というのも、私および売れるネット広告社は、 世の中および業界の逆張りで成功してきたからである。

サラリーマン時代、私が広告代理店ADKのネット売上の3分の1を立て、「ネットにおけるダイレクトマーケティングの第一人者」と呼ばれるようになったのも、売れるネット広告社が2020年に「九州のデジタルマーケティング企業売上ランキングで1位(調査会社の方に作成いただきました)」になれたのも、逆張りのおかげだと言ってもいい!

ネット業界は移り変わりが激しく、特定のビジネスモデルやテクニックが流行ると、みんなが同じことをやるようになるが、ビジネスおよびマーケティングで成功するためには、あえて『みんなと違うことをする』ことが重要である!!

『みんなと違うことをする』ためにはどうすればいいのか、そのヒントとしていただくべく、売れるネット広告社の“逆張り”戦略についてお伝えする。

【逆張りその①】イメージ広告の時代にネットのダイレクト

売れるネット広告社は社名が表す通り、「ネットのダイレクトマーケティング=売れる広告」を支援する会社である。

 近年、ダイレクトマーケティングへのニーズが急激に伸びているが、売れるネット広告社を創業した2010年はまだまだイメージ広告が強かったし、私がADKで働いていた頃は、テレビや新聞などのマスメディアを使った「イメージ広告」が圧倒的に主流だった。

 したがって、社内には「イメージ広告」に関する豊富な経験やノウハウを持つ先人たちがたくさんいた。そこで私は、当時主流だった“オフラインのイメージ広告”ではなく、その対極にあった“ネットのダイレクト広告”の専門家になったのである。

 当時、“ネットのダイレクト広告”は“ニッチ”だったので、あえてその分野の専門家になることで、社内でも業界でも第一人者になることができたのである!

 また、2010年に売れるネット広告社を起業してからも、「ネット×ダイレクト」に振り切ってD2C(ネット通販)
のネット広告の支援に特化することで、普通なら小さなベンチャー企業に仕事を依頼しないような大手のクライアントを獲得してきた。

 私や売れるネット広告社が業界でそこそこ有名になれたのは、将来大きく伸びる“ニッチ”な分野に特化し、そこで結果を残してきたのが最大の要因なのだ。

 我々の調査では、2018年に売れる目的のダイレクト広告の出稿額がイメージ広告を逆転。売れる広告の市場規模は、2025年には3兆8800億円に達する見通しだ。私および売れるネット広告社は、ほとんどの広告マンや広告会社が見向きもしない頃から『売れる広告』を手がけていたので、この分野で有名な存在になれたのである。

【逆張りその②】「仮説ベース」が当たり前の時代に『事実ベース』の広告

日本の広告業界は戦後からずっと「仮説ベース」の広告で成り立ってきた。事前に何の検証もせず、会議室で数人が適当に選んだクリエイティブに大量の広告費が投下され、キャンペーンごとに広告の費用対効果が上がったり下がったりする“ギャンブル”のようなことが繰り返されてきたのだ。

 それに対し、我々がとった“逆張り”が「事実ベース」の広告である! どういうことかというと、我々が提供している“最強の売れるノウハウ®”は“2600回以上”のA/Bテストの結果であり、広告の費用対効果が上がったことが実証されたノウハウばかりなのだ。

 統計に基づいた事実ベースのノウハウだからこそ、確実に広告の費用対効果が上がる。そして、広告の費用対効果という“結果”で勝負してきたからこそ、知名度やブランド力のある大手広告代理店から仕事を奪うことができたのである。

【逆張りその③】即注定期流行中も「ツーステップマーケティング」

数年前から、D2C(ネット通販)の世界では、新規のお客様に対していきなり本商品の定期コース(サブスク)を売る「ワンステップマーケティング」が大流行した。

 ところが「“お試し”で申込んだつもりが定期コース(サブスク)になっている」といった詐欺的商法が問題になったことに加え、薬機法や特商法による取り締まりの強化等もあり、昨今では「ワンステップマーケティング」による新規獲得はどんどん難しくなってきている。今後はサードパーティークッキーの規制により従来通りのリターゲティングができなくなるため、「ワンステップマーケティング」はもはやビジネスモデルとして崩壊しかけているのだ。

 一方、売れるネット広告社では、D2C(ネット通販)業界で「ワンステップマーケティング」が全盛だった頃も一貫して「ツーステップマーケティング」を推奨してきた。ツーステップマーケティングとは、まずは「無料モニター」や「100円モニター」で“見込客”を集め、その後、アップセルや引上で本商品の定期コース(サブスク)に誘導するというビジネスモデルである。

 「なぜそんなまどろっこしいことをするのか」と思う人もいるかもしれない。「無料モニター」や「100円モニター」はお客様にとって経済的リスクがほとんどないため、いきなり値段の高い本商品の定期コース(サブスク)を売るよりも圧倒的に多くの“見込客”が集まり、その結果、定期(サブスク)獲得件数も最大化されるのである。

 事実、売上100億円を超えて大成功しているD2C(ネット通販)会社は、例外なくツーステップマーケティングを攻略している! 「ワンステップマーケティング」全盛の時代も売れるネット広告社が一貫して推進してきた「ツーステップマーケティング」は、今後ますます存在感を増していくはずだ。

【逆張りその④】申込ボタンは「赤」が当たり前の時代に「緑」

今ではあらゆるD2C(ネット通販)会社がランディングページの申込ボタンの色を「緑」にしているが、この申込ボタンは我々が世の中に広めたものだと自負している。

 私自身、昔は「赤は目立つ色だから申込ボタンは赤がいいんじゃないか」と思っていたのだが、あらゆる色で申込ボタンのA/Bテストをした結果、申込ボタンが『緑』のランディングページが最も費用対効果が高くなることがわかったのだ。

 確かに赤は目立つが、世界共通で赤信号は「止まれ」を意味するように、「赤」は見る人に警告を与える色である。安心して先に進んでもらう(申込ボタンを押してもらう)ためには、申込ボタンは緑がいいのである。

【逆張りその⑤】運用型広告が流行っても「純広告」

ネット広告の世界では、もう何年も前から運用型広告や成果報酬型広告が主流になっている。しかし、売れるネット広告社が一貫して提唱してきたのは「純広告」である。

 確かに成果報酬型広告は、余計なコストがかからない最高に費用対効果が良い広告手法だ。運用型広告も上手に活用すべきだと思っているが、運用型広告や成果報酬型広告だけでは“釣り堀”で釣りをするようなもの。限られたパイを刈り取ってしまえばそれ以上はビジネスが拡大しないのである。

 D2C(ネット通販)で売上100億円を超えて大成功するためには、やはり純広告が不可欠だ。例えるなら、純広告は“海”で釣りをするようなもので、運用型広告や成果報酬型広告に比べると圧倒的にリーチが広がるし、サードバーティークッキー規制等の影響を受けない。

 純広告は、いわばテレビCMや新聞広告のネット版。いくらネット業界で運用型広告や成果報酬型広告が流行っても、最終的にはオフラインの時代からずっと続いてきた純広告が強いのである。

【逆張りその⑥】流行りの記事広告挟みを禁止

運用型広告や成果報酬型広告と連動して、ここ数年大流行したのが「記事型広告」である。インフィード広告をクリックすると、一見その商品の体験談を書いたかのような個人ブログ風の「記事型広告」に遷移し、「記事型広告」内の「購入する」などのボタンを押すと、広告主のランディングページに飛ぶという構造である。
この「記事型広告」ビジネスにおいては、個人の体験談を装っているのをいいことに、偽の口コミや「たった1週間でシミが消えた」「これを飲むだけで10kg痩せた」といった、薬機法等に違反する広告表現が散見され「フェイク広告」として社会問題にもなった。

 「記事型広告」の一番の問題点は、成果報酬目当ての第三者(アフィリエイターなど)が、D2C(ネット通販)会社をはじめとする広告主の許可なく勝手に広告を出稿していることだ。いくら広告主が薬機法や景表法等を守っていても、アフィリエイター等は商品が売れれば売れるほど稼げるので、偽の口コミの掲載や薬機法・景表法等に違反する過激な広告表現をするのである。

 加えて、広告原稿から商品申込み完了までは画面遷移が少なければ少ないほどコンバージョン率が上がる。つまり、広告原稿をクリックしたら広告主のランディングページに遷移し、別の画面に遷移することなくランディングページ上でそのまま商品申込みが完了できる“フォーム一体型”が最強なのである。
こうした背景を踏まえ、運用型広告で「記事型広告」がトレンドとなる中、売れるネット広告社ではあえて「記事型広告」を挟んだ広告運用を禁止した。そして、その翌年に薬機法の規制が厳しくなり「記事型広告」を挟んだ広告運用が難しくなった結果、「記事型広告」を挟まなくても高いコンバージョン率で獲得ができる我々の“フォーム一体型ツーステップランディングページ” が脚光を浴びるようになった。

 「記事型広告」に頼らない売れるネット広告社のモデルが、広告主側でも媒体側でも歓迎され、クライアントだけでなく掲載先も増えた“逆張り”の成功例である!

本質的な“逆張り”が勝つ

私が挙げた“逆張り”の事例を見て気づいた人もいるかもしれないが、“逆張り”をやるうえで重要なことは、本質的であるということだ! 「世間の大多数と違うことをやることによってチャンスをつかむ」というのが“逆張り”の基本的な考え方だが、闇雲に他社や他人と違うことをやればいいというものではない。

 例えば、近年『売れる広告』へのニーズが右肩上がりに伸びているのは、広告の本質的な役割が「商品を売る」ことだからである。

 日本の大手広告代理店は「ブランディング」というキレイゴトで広告の費用対効果という“数字=結果”をごまかしてきたが、99%以上を中小企業が占める日本で効果の曖昧な「イメージ広告」に投資する余裕のある広告主はほとんど存在しない。今日の売上を稼ぐことに必死な広告主が費用対効果という“数字=結果”を求めるようになるのは当然のことなのである!!

 また、世の中のD2C(ネット通販)会社が「ツーステップマーケティング」に流れているのも理由は同じ。それが本質的なビジネスモデルだからである!

 新規のお客さまにいきなり本商品の定期コース(サブスク)をオファーする「ワンステップマーケティング」を恋愛に例えると、合コンで知り合った初対面の女性に対し、その日のうちに結婚を申込むようなものである。一方、まずは“見込客”を集めることに特化する「ツーステップマーケティング」は、合コンで出会った女性をまずはデートに誘い、一度付き合ってからプロポーズするようなものだ。どちらのアプローチの成功率が高いか、また実際に結婚した場合にどちらのほうが長続きするかは言うまでもないだろう。

 ビジネスや物事の本質をとらえた“逆張り”は、一時的なトレンドに推されこともあるかもしれないが、続けていれば必ず芽が出るときがやってくる! あなたも、ビジネスの本質を踏まえて、自社でできる“逆張り”を考えてみてほしい。