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2024.11.06 

加藤 公一レオ

【売れる広告の条件】大手広告マンより情報商材屋の広告がウマいのはなぜか?
売れるネット広告社 代表取締役社長 CEOの加藤公一レオです。

クリエイティブな仕事に憧れる広告マンからは大ブーイングがくると思うが、ぶっちゃけエリートぶっている大手広告マンより、怪しげな情報商材屋のほうがよっぽど広告がウマい。

それはいったいなぜなのか。大手広告マンが目指している広告と情報商材屋の広告との違いから、『広告の本質』と『売れる広告の条件』を紐解いてみたい。
大手広告マンより情報商材屋の方が広告がウマい!
常々感じていることだが、エリートぶっている広告関係者よりも、うさん臭い情報商材屋の方がよっぽどダイレクトマーケティングを勉強しているし、よっぽど広告がウマいと思うw

大手代理店の広告マンであっても、情報商材屋であっても「広告を介したマーケティング活動をしている」という意味では同じなのだが、こんなことを言うと「情報商材屋なんかと一緒にするな」と“意識高い系”の広告マンから大ブーイングが起きるだろう。

経験から言うと、世の中の広告マンの90%以上は広告の仕事を「販売業」だとは考えていない。デザイナーの92%は“アート”だと考え、CMプランナーの96%は“エンタメ”だと考え、営業の99%は“クリエイティブ”な仕事に憧れているのだ(LEO総合研究所調べw)!

だから、エリート意識の高い広告マンは広告に「表現」や「カッコよさ」「オリジナリティ」を求めるし、「そうだ京都、行こう」みたいな美しいビジュアルのイメージ広告をやりたがる。

広告は広告でも、大手代理店の広告マンは情報商材屋やD2C(ネット通販)がやっているようなダイレクト広告のことは見下しているし、「一緒にされたくない」と思っているのだ!

一方、情報商材屋ははなから広告を“アート”だなんて考えていないし、大手広告マンと違って変なプライドもない。広告をあくまでも「売る」ための手段として割り切り、『売れる広告』を徹底的に研究して実践しているから、広告がウマくなっていくのである!!
世の中のほとんどの企業が求めるのは『売れる広告』
「大手広告代理店が手がける広告と情報商材屋の広告を比較するなんてナンセンス」と思う人も多いだろう。

だが、断言しよう!世の中の9割以上の企業に求められているのは、むしろ情報商材屋がやっているような『売れる広告』のほうだ!別に情報商材屋を持ち上げるつもりはないが、日本にある企業の99%以上は中小企業であり、中小企業にとって広告は「結果(売上)を出してなんぼ」というのがまぎれもない事実だからである。

小綺麗な広告をやりレスポンスがあまりないのに、「やっぴー!ブランディングができた~♪」と喜ぶ広告主(事業主)なんかこの世にいない!キレイゴトに喜ぶのは、潤沢な広告費をもった大手ナショナルクライアントだけだ。

大手代理店の広告マンがやりたがるような、おしゃれなイメージ広告を求めるクライアントは世の中全体では超少数派なのである!広告マンは全員、この現実をしっかりと肝に命じるべきだ!!
ちょうどいい“コテコテさ”が必要
では、『売れる広告』とは一体なんなのだろうか?『売れる広告』の肝はズバリ「ライティング」だ!人間心理を揺さぶるライティングによって、お客様を行動(商品申込み)させるのが『売れる広告』の役割である。

そして、レスポンスを取るための広告には、ある程度の“コテコテさ”や売り込みの要素が不可欠になってくる。過去に何度も「ブランディング広告風ランディングページ VS コテコテのランディングページ」の【A/Bテスト】をやってきたが、ブランディング広告風ランディングページが負けるという結果はいつも同じだった。

『売れる広告』において大切なのは“コテコテさ”のバランスである。あまりにすっきりしすぎていてもいけないし、下品すぎてもいけない。男が見るからにエロい女性には引いてしまうが、あまりにも純粋すぎる女性もつまらないと感じるように、広告にも「ちょうどいいセクシーさ」が求められるのである!

一番良くないのは「ブランディングをしながら、レスポンスをとれる広告」を期待することである。それは「純情だけどエロい女がいい」と言っているようなもので、ひとつの広告にブランディングとレスポンスの両方を求めると、どっちつかずに終わって失敗するだろう。

同じ広告主でも「ブランディング目的の広告」と「レスポンス目的の広告」はトンマナを完全に分けるべきである。トンマナは“二重人格”でいいのだ!

レスポンスを目的とした「刈り取り広告」はクリエイティブのトンマナを“コテコテ”にする。反対に「ブランディング広告」は、レスポンスがゼロだと割り切ってクリエイティブのトンマナを“超上品”にしよう!

「トンマナを統一してブランドの世界観を伝えないと」などと言う人がいるが、そんなのはただのキレイゴトにすぎない。事実、“二重人格”の方が売れる!広告クリエイティブは、役割を定義してどちらかに振り切ることで最大の効果を発揮するのである!!
広告シナリオに有効な「PASONAの法則」
『売れる広告』の肝が、人間心理を揺さぶるライティングであることはすでに述べた。では、どのようなストーリー展開にすればお客様の心をつかめるのか、私がランディングページのシナリオを考える時の基本になっている法則を紹介しよう。

それが、コンサルタントの神田昌典氏が提唱する「PASONAの法則」である。「PASONAの法則」を知らなかったとしても、ダイレクトマーケティングに携わっている人なら、聞けばきっと納得するはずだ。

具体的には、以下の流れで広告シナリオ(セールストーク)を組むことで、人は行動(=商品申込み)に駆り立てられるという法則である。
【P:Problem(問題提起)】
「△△でお困りではありませんか?」「××で苦労されていませんか?」、など、お客様が潜在的に困っていることなどを明確にして問題に気づかせる。

【A:Agitation(問題を炙り出し、煽り立てる)】
「△△で嫌になってしまいますよね」など、問題を視覚的にイメージできるように描写して煽る。

【SO:Solution(解決策の提示と証拠)】
「そんな悩みも○○なら簡単に解決できます。なぜなら○○は□□で~」と、自社の商品・サービスが問題解決に役立つことを示して、その根拠を提示する。

【N:Narrow down(限定、緊急、絞込み)】
「この商品は○○の事情で、数に限りがあります」と絞込みをかける。いつでも購入できるものではないという限定感をアピールし、緊急性を演出する。ちなみに、「この商品はもうすぐ手に入らないかもしれない」と思うと、その商品により価値を感じる心理を『希少性の法則』と呼ぶ。

【A:Action(行動)】
「今すぐお申込みください!」と次の行動を呼びかける。

シンプルに言うと、『PASONAの法則』にのっとったランディングページの王道シナリオは、「①問題や悩みに気づかせる(意識させる)⇒②解決策として自社の商品を提示⇒③限定感や緊急性を煽って申込ませる」という流れである!
効果的な広告シナリオ作成のポイント
「PASONAの法則」にのっとった広告シナリオを作成する上で、押さえておきたいポイントを紹介しよう。

①お客様の“問題”や“願望”に関連づける
ネット広告、もっというとダイレクトマーケティングの世界でモノを売るためには、以下をテーマにすると強い。

・「これを使ったらモテる!」
・「これを使ったら悩みを解決できる!」
・「これを使ったらお金持ちになれる!」

だから化粧品や健康食品はネットで売れるし、最近の怪しいw情報商材も売れるのだ。

したがって、広告シナリオもこうした“問題”や“願望”に関連づける形で口火を切ったほうが「自分に関係がある」と思わせることができ、お客様の興味を引くことができる!機能などを前面に押し出したところで、売り込み広告にうんざりしている現代のお客様には無視されて終わりだ。


②“問題”の解決策として自社の商品を提示する
商品を売るための広告なのだから、広告の冒頭から自社の商品をアピールしたくなるのが人情というものだろう。ところが、お客様は売り込み広告にうんざりしていることを忘れてはいけない!特にネットのお客様は能動的に自分の“問題”を解決するために役立つ“情報”を求めている。

そのため、冒頭からいきなり商品をゴリ押しするのではなく、お客様が抱えている“問題”の解決策としてさりげなく自社の商品を提示するようにするべきである!その際は、「この商品にはこんな機能・特徴があるから、あなたはこうなれるんですよ」とわかりやすく説明することを心がけよう。

商品に自信を持っている広告主は、商品の機能がいかに優れているか、いかに画期的な商品であるかを強調したがるが、機能説明に終始するとお客様が置いてけぼりになってしまう…。ここでもお客様の“問題”と関連づけて、「この商品を使ったらこんな風になれる」というイメージが持てるような商品提示を意識することが大切だ!

③第三者の声で信頼性を持たせる

“問題”の解決策として自社の商品を提示する際は、「お客様の声」で信頼性を持たせよう。特に顔写真と実名が入った「お客様の声」が効果的だ!できれば「○○県在住」など居住地も記載するといい。

ネット広告の世界はヤラセも多いので、お客様は売り手が準備した「お客様の声」に対しては半信半疑になっているものだ。できるだけ具体的にすることで初めて信頼性が生まれ、レスポンスがアップする。また、1人だけでは説得力に欠けるので、3名以上の「お客様の声」を入れるようにしよう!
広告の本質は『物を売る』こと
広告の本質とは、ズバリ「クライアントの商品を売る」ことにある!

ところが、日本の広告業界は戦後からずっと、テレビCMを中心とした「イメージ広告(ブランディング広告)」で成り立ってきた。それをいいことに、大手代理店の広告マンは“数字”を曖昧にし、“結果”に責任を取ることから逃げてきたのである!

イメージ広告ばかりやっている大手代理店の広告マンは、いまだに『物を売る』という広告の本質を追求することなく、賞狙いのクリエイティブを作ったり、「ブランディング」という言葉で広告の費用対効果を曖昧にしたりしている。

一方、情報商材屋にとって広告は、自分たちの商材を売るための手段でしかない。何百万人がその広告を見たとしても申込みがゼロであれば、彼らにとってその広告は何の価値もない…。レスポンスのない広告を打ってもまったく意味がないので、情報商材屋は徹底的にダイレクトマーケティングを勉強し、「売れるコピー」「売れる構成」「売れる写真」「売れるデザイン」などを研究し、日々最適化を繰り返している。

ある意味、大手代理店の広告マンが見下している情報商材屋のほうが、ブランディング広告ばかりやっている広告マンよりも『物を売る』という広告の本質に日々向き合っているのだ。

重要なので再度言う。広告の本質とは「クライアントの商品を売る」ことにある!!広告業界に身を置く人はこのことを絶対に忘れてはいけないし、クライアントの広告の費用対効果を最大化するための地道な努力を惜しんではいけないのである!!
加藤公一レオ
株式会社 売れるネット広告社 (東証上場 証券コード9235)
代表取締役社長CEO
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